どこだかわからない場所なのですが、地面に右の牙が欠けたあの鬼が正座していて、私と目が合うと短い足で立ち上がって、短い両手を私の方に延ばして、ハッキリと「おウチに連れて行って!」と言われて目が覚めました。翌日その画廊に行って、夢のことを話して見たら、ちょっとためらっていたけれど、欠けた牙も補修してあげる積りだと伝えると、1万円で売ってくださいました。と、いう妙な経緯で我が家の客分として、その日から食卓の上で、人工甘味料入れという大事な仕事をしてもらっています。名前は夢の中で自己紹介してくれなかったので、我樹丸君にして、通常はガジュ君と呼んでいます。そうすればこの鬼が牙を入れてもらいたさに、病気などで死なぬよう私を守ってもらって、長生きをしようと念じていたのです。だからずっと牙は欠けたままでした。でも今年の3月にどういうわけか、ああそうだ牙を入れてあげねばね、と思い出しましたので、ちょっと別の黄色になりましたが、粘土で牙を付けてあげました。牙を入れ終わったからと言って、見放されたりはしないだろうとは思いますけれど。初めてご紹介します。客分我樹丸君です。